父親、涙流し「まだ第一段階」 大津中2自殺書類送検
京都新聞 2012年12月28日(金)0時49分配信
「まだ第一段階。息子も空から見ていてくれたと思う」と男子生徒の父親(47)は涙ながらに心境を語った。27日、滋賀県警が男子生徒をいじめていたとして告訴されている同級生3人を書類送検や、児童相談所に送致した。男子生徒の自殺から1年2カ月余。いじめ捜査が大きな節目を迎え、大津市教委や市関係者にあらためて波紋が広がった。
父親は遺族側代理人とともに大津市内で記者会見した。
昨年に3度、被害届を受理しなかったことを県警からこの日再び謝罪されたと明らかにし、「今は何も思っていない。口を利くことのできない息子に代わって必死に捜査をしていただいた」と感謝した。告訴した45項目のうち13件が容疑として認定されたことについては「今できる精いっぱいだと思う」と淡々と話した。
大津のいじめ問題が注目された7月以降、いじめをめぐる被害届を警察が受理するケースが全国で相次いだ。「学校に、警察の介入を拒むような風土があったと思う。学校内で情報を共有した上で、警察と連携していく必要があると思う」と声に力を込めた。
父親は「捜査結果を無駄にせず、いじめと自殺の根絶に向け活用してほしい」と訴える。
同級生3人については「保護者が自分の子どもたちに罪の重さを知らせて、謝ってほしい。そして、一日も早く更生してほしい」と静かな口調で話した。